大正十五年四月より、昭和二年三月までの一箇年間(昭和元年度)に前記の踏切にて、自動車と列車と衝突すること百五十八回、そのために二十六人の即死者と、二百二十七人の負傷者とを出している。すなわち事故一回当たり1.6人の死傷である。
今試みに、大正十一年度を基として、昭和元年度の増加割合をみると、次表の示す通り、自動車数の増加割合より、事故の増加割合の方が大きいことに、注意してもらわなければならない。そして又この自動車事故の割合は、自動自転車荷馬車等の踏切事故割合の及びもつかぬところである。
自動車輌数 大正11 14866 昭和元 37664 154%増
踏切の自動車事故回数 大正11 44回 昭和元 158回 259%増
死傷者 大正11 2人 昭和元 26人 1200%増
負傷者 大正11 79人 昭和元 227人 187%増
死傷合計 大正11 81人 昭和元 212%増
官報に掲載された文章を一部現代文風に修正しています。
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